「美しい人間の日々_Posted at 21:05

サンボマスターのシングル。

今の私たち自身を表す
アイデンティティ
作り上げているに違いない過去。
それを捨てろと山口は唄う。

冒頭部からの刻むベースに絡みつく
高音のギターの音色は
未来を志向し、上昇気流に乗っていこうとする
彼自身の気概を強く意識させる。

かっこいい生き方。
それと同義に違いない
美しい人間の日々は
必ずしも「美しい」とは限らない。
木っ端微塵に
きれいさっぱりと
散っていく美しさもある。
向こう見ずの正面突破を試みて
志半ばにして砕け散ったとしても
今を生きている(た)証がそこに残るのなら。

2分15〜19秒の
2つのコードの繰り返しは
クラシックの大曲の「ばばーんっ」て感じの
終結部を想起させる。
「どうだこれが俺の生き様だ!」と言わんばかりに。

大仰なばかりの意思表明をしてしまったら
もう逃げることは出来まい。
後は攻めるだけである。
この曲は
そんな漢(おとこ)が
人生を「攻めきる」際に必要なエナジーを充填するための
ひたすら自己鼓舞・自己讃辞の唄である。