「壊れる男たち」_Posted at 14:33

もともと
「壊れている」男たちのモラルが
昨今の労働環境の変化により
表出するようになったのか?
それとも
ほんとうに男たちが「壊れてしまった」のか?
増加の一途を辿っているセクハラの
原因を突き詰めるときに
必ず浮かび上がる究極的な問題だ。
多くの女性のフェミニストたちは
前者の立場にたっているが、
男性を十把一絡げにするこうした声に
著者金子は反旗を翻す。
「男にもセクハラする男と
しない男がいるではないか」と。

著者の
東京都の労働相談に
携わってきたその経験と
実際耳にした生のescuseを根拠に
両者の分岐点は
どこにあるのかを考察する。


フェミニストの勢いに押され
及び腰になり、
男たち自ら
同性の立場で考え
声に出すこと放棄してきた。
女工哀史の時代から
相も変わらず繰り返されてきたセクハラ。
根本の原因はまずここにありそうだ。


p204l6・7の結論に
個人的に矛盾を感じざるを得ないが、
セクハラの現状を端的に把握する上で
本書を強く勧めたい。