「ふにゃふにゃ日記」_Posted at 19:57

タイトルでもわかるように
本書は
著書の身の回りに起きたことを
「徒然」ならぬ「ふにゃふにゃ」なるまま
に綴ったものである。

私はまだ
彼女の著作を2作しか読んでいないけど、
菜摘ひかるって人は
人と濃密な関係をとらずにすむ
距離を保つことで
ようやく自分のバランスを
とっておいたのかなぁと思う。
親や親族とも、
子供(を産むこと)からも、
そして男からも。

3/4(P80〜81)、
3/17(P96・97)などの日記から
私は
彼女のそうした姿を連想する。

もしかしたら
他者だけではなく
(リアルな)自分からも距離を
とっていたかもしれない。
SEXというお仕事を選んだ理由を
「仕事という大義名分で
別人格になる瞬間が好き」で
「そうすることによって
いつもの自分とバランス」をとっている
と言っているからだ。


でも
現実世界に仕事場が内包する限り、
彼女の精神バランスは
「いつ崩れるかわからない」
危うい状態を保ったままであることに
変わりはない。


彼女の私生活からは
文字通り「ふにゃふにゃ」した
不安定な一風俗嬢の
人間像が浮かび上がってくる。
(彼女は全く意に介さないと思うけど…。)