『まともな男になりたい』_Posted at 03:49

中年の男が
まともな男になりたい」と
冀(こいねが)い
手を拱き拱き
頭の中だけで
考えをただ巡らせるだけで、
悪戦苦闘した気になっている1冊。


かなり乱暴に言えば
「お前ってxxxだよ。
だめだよな。」と非難しつつ、
「ぼくちんも
そういうとこあるから
人のことあまり言える立場にないんだ。
しょぼん。(゜-Å)」
という論理展開が多々見られる。


彼が復権を呼びかけている
「平衡感覚」とは
相反する概念の両端を同時に
保持することである。
その振れ幅が
大きければ大きいほど良いのだそうだが、
著者が言う通り
我々人間は所詮俗物であり
とことん弱いのなら、
それは針の筵に座る思いを伴う
難行苦行を強いることになろう。


確かに著者の志が高いが、
理想も負けず劣らず高い。
私にゃ
あなたのような
壮年期のようなパワーは
持ち合わせておりませぬ。
せいぜい頑張ってほしい。


「読み物として…」
と割り切れば薦められるけど、
路頭に迷っている友人に
「はい」ってこの本を手渡せるかと
訊かれたら「うーむ」と困ってしまう。