『ラジオデイズ』_Posted at 00:38

ウディ・アレン監督の自伝的映画。


1人1台ずつ
TVが用意されている今と違って、
ウディが育った頃は
家庭に
大きく嵩張るラジオが、
リビングやキッチンに
たったの1台しかない。
でも不便なことが
怪我の功名だったのかも。

TVは
情報量は多い反面、
人間の
耳だけでなく視線までも
拘束してしまう。
少なくともラジオのほうが、
家族同士で交わす視線は
多かったはずだ。
家族同士が会話を交わし
喜怒哀楽を共有することで
開かれた家庭の場の中で
家族各々の
全ての出来事・関心事が収まった
古きよき時代。
それが「ラジオデイズ」だ。




過ぎ去った日々に
いつまでも
ノスタルジーを感じてはいけない。
懐古主義を貫けば
無意味な感傷を生むだけだ。
けれども、
押さえ込むことはできないだろう。
「あの頃に帰りたい」という気持ちを。

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