『ラジオ記者、走る』_Posted at 11:58

AMラジオは
その放送が始まって80年以上経つが、
他のメディアが急速に発展浸透していく中で
取り残されている感じがする。

多くの人々がAMラジオから連想する古臭さは
情報量の少なさから起因するものだ。
音だけの情報では、
TVなど映像や文字を駆使したメディアに
引け目を取ってしまい、
そして
「自然災害時のライフライン」の枠組みの中に
追いやってしまいがちだ。
それにも拘らず
昼の時間帯はTVよりも視聴(聴取)率が高いのは
意外に知られていない事実である。
本書はAMラジオ現場での裏話を挿入しつつ
その魅力に迫っている。


予算もない。組織力もない。
記者会見では大メディアの煽りを受け
順番・待遇の面でいつも劣勢なラジオ。
そういう限られた条件の中で
上司・部下関係なく自分の感性を信じ
取材・編集・コメントなどあらゆる仕事を
やり抜いていく情熱を持ち最大限の努力をする人々がいる。

私がラジオを聴き続けたい理由がまた増えた。
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