『グッバイ、レーニン』_Posted at 11:07  

発作が原因で昏睡状態に陥った母親が
ベルリン崩壊後に息を吹き返す。
東西統一ドイツのギャップによるショックで
再び発作にならないよう
息子アレックスが奮闘する作品。

母親の取り巻く環境を
全て「前時代」の装いに再現しようとする
アレックスの徹底振り。
は当然報われる訳もないのだが、
コカコーラの巨大広告や空飛ぶレーニン像など
旧体制の人間にとって有り得ない展開が笑いを誘う。



末期ガンの告知など、
さまざまな条件の中で
本人が事実を許容できない場合、
嘘をつくか告白するかは難しいところ。
けれどもごまかすことを選んだならば、
徹底的に偽装しなければならないのだろう。
浮気と同じく。

クリスティアーネとアレックスの関係から、
トラブルに巻き込まれ
自分自身があたふたして
窮地に追い込まれる前に、
自分のパートナーの
キャパシティーを見極める必要があるなと思う。
「まさか」のときに
「もし、もしだよ…。君(僕)がxxxだったらどうする??」
なーんてすぐ見破られる嘘つけないし。
これ以上罪作りなことはないし。


嘘について考えた一作。
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