『「ぼくたち山手線探見隊」写真展vol-4』_Posted at 17:28

副題:
市谷健と小学生22名の
山手線一周カメラウォッチング

場所は
新宿駅前の
某大型電気店の隣に位置する
コニカミノルタプラザ
これは後から知ったことだけど、
フイルム・カメラ会社が出資して
ギャラリーを開いている例が多い。
例えばペンタックスフォーラムニコンサロンなどがそうでここも例外ではない。


エレベーターを降りると、
社名の入った大きなスクリーンが出迎えてくれる。
さらに中に入ると
大きく口を開けるように3つのギャラリーが見えた。

近美の後でさすがに全てを見る気力がない。
従って
中で1番興味を惹きそうな展覧を覗く事にした。


恐らく重複する箇所が出てくるから
この企画の目論見・経緯はリンクに委ねることとする。


子供たちの写真をみていて
一番印象に残ったのは
授業で講師が言った
「写真はアマチュアリズムが色濃く反映される芸術である」
と言う言葉。

撮るモノやそのアングルなどは
ある程度経験がものを言うだろうが、
カメラで撮るそれ自体の技術は
他の芸術(例えば楽器で音を奏でる技術)と比べると
素人とプロの差はさほど見えてこない。
だから
何枚もの写真から
背筋がぞくっとするようなモノを見る技術を
彼(女)らはどこから身に着けているのだろうと
つくづく不思議に思っても
実はごく自然のことなのかもしれない。

もっと具体的に見ていくならば、
地蔵(粒来りんちゃん)や
宅配バイク(枝橋ゆうきくん)、
郵便局の車(深谷ゆうすけくん)が
並んでいる規則性に注目した写真は
街に溶け込んでいる不思議を鋭く指摘した
赤瀬川源平路上観察学的な感じがする。
また自分が鏡・窓ガラス越しに映っている姿や
自分の影を撮影(木俣けいたくん)した例は
「自分とは何か」への素直な疑問とも解釈でき
自我の芽生えすら観る側に想起させる
実に微笑ましい写真だ。
他にも
建築写真を連想させるような
150m下の地上を見下ろせるガラス張りの床
「ルックダウン・ ウインドー」から
東京タワー自体を撮った写真など
面白い写真が目白押しだ。



「小さきもの」ならではの
視点から繰り出される写真に
オトナたちはタジタジになることは間違いない。
GWに行くところがない方は
何かの用事に寄ってみては??